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2012年1月 3日 (火)

12/1/1-3  南ア  鋸岳第二高点中央稜中間ルンゼ

午前11時に戸台に戻れたので、1時間程休憩して予定通り熊穴沢まで進んだ。戸台川河原は相変わらず歩きにくい。2時間歩いて、熊穴沢出合に到着。ここをベースに翌日アタック。1/2午前4時40分出発。中間ルンゼ出合辺りでハーネスをつけ、明るくなるのを待つ。明るくなってからルンゼに入る。深夜から降っていた雪も止み、晴れてきた。まずまずの登攀日だ。前半はなめの氷の滝が続き、今日の登攀も思った以上にうまくいくのではと期待しながら進む。途中で氷が無くなり、乾いた滝を登らなくてはならないところにきた。カムは私が持っていたので、リードする。涸れ滝を登れば終わりだと安易に登ったが、登ったら逆層スラブの滝が10m以上続いているではないか。しかも深夜から降り続いた雪が岩に積もっていてホールドが埋まっている。ちょっとの登りだと素手で登り後悔したが、既に遅かった。とにかく前に進まないとだめだと一歩二歩と登る。支点を取らないとグランドすると思い、ハーケンを打ちこむが岩がもろくてすぐに剥がれてしまう。もう10m近く登っている。テンションかけられるような支点も作れない。10m墜ちて地面にたたきつけられたら俺はどうなるだろう。S田さんに「俺の実力では手に負えん」と泣きの声を送るが、支点を作れないのだから降りることもできない。「ヤバイ死ぬかも」と思いつつ、ぐらぐらにカムをセットして、ホールドのないスラブをアックスのピックを頼りに少しづつ登る。登れば登るほど、墜落したら死ぬ。でも逃げる場所がない。少し見上げると残置のイボイノシシが見えた。あそこまで登れば、助かるかもしれない。氷点下10度くらいの寒い中、素手で登ってすでに30分以上は経っている。左手親指、人差し指がカチカチになってきた。凍傷になるかなと思いつつも何もできない。死ぬよりましだろう。「頼むよピック外れるな」とそっとそっと登り続けて、何とかピッチを抜け切った。その先2回滝を高巻して、最後のルンゼに差し掛かる。前方に巨大なチョックストンが見える。見た目に難しそうだ。今度はS田さんにリードをお願いした。さっきの私同様支点が取れず、苦しんでいる。狭いルンゼなので、S田さんが登る度に、大小交えて石が落ちてくる。当たれば頭が割れそうな石も降ってくる。S田さんも必死だが、こちらも落石を避けるのに必死だった。知らない間にまた雪が降ってきた。1時間以上の奮闘の末、S田さんがピッチを抜けてくれた。その後ちょっと悪い草付き帯を左岩稜にルートを変えて、あとは稜線を第2高点まで登った。午後3時半。何とか明るい間に熊穴沢の中間ルンゼ出合まで降りたい。熊穴沢下降中の夕陽の綺麗なこと。雪の降る中、何とか明るいうちにスタート地点まで戻れ、後はヘッデンを付け、来た道を下って午後6時半にテン場に戻ってきた。おそくなったので、テントでもう一泊して、翌日のんびり下山した。車の温度計はマイナス6度だったが、全然寒く感じなかった。なんて濃厚な5日間だったのだろう。

メンバー S田、水本

結果 中間ルンゼ入口6時45分、逆層スラブ Mリード  チョックストーン滝 Sリード 第二高点午後3時半、テント場午後6時半

装備 8.2mm50mロープ2、カム2番まで一式、ナッツ少々、ハーケン・イボイノシシ7、アイススクリュー5、ツェルト、鍋2、小型ガス缶、行動食1.5、スープ粉末、その他基本装備

P10100541/1南アルプス林道から眺めた鋸岳熊穴沢中間ルンゼ。

P1020057こんな感じで氷が現れ、アイゼンを装着。

P1020058登ってすぐにいい滝が右側に。

P1020059_3前半は易しいなめ滝登りで快適だったのだが、、

P1020060_2ここでなめ床の氷が切れ、苦戦した滝に移る。左上。

P1020061_2この滝は、トポ通り巻いた。

P1020062_2S田さんが大奮闘で乗り切ってくれたチョックストーン。

P1020063_2なんとか鋸岳第二高点踏めた。

P1020064_2肉眼では綺麗な夕陽だったのだが、

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